http://www.sankeibiz.jp/smp/business/news/160107/bsc1601070500001-s1.htm
・スピルバーグ、タランティーノ監督も協力 Kodak、次世代8mmフィルムカメラ「Super 8 Camera」発表
そもそも、現代の一般的な若者には”アナログ”や”デジタル”という概念がない。せいぜい、地上波デジタル放送の開始直前、テレビ画面の右上に表示されていたカタカナ、程度の認識だ。レトロ(というレトロなコトバ)それ自体の意義とは、誰のためのモノなのだろうか。「ハイレゾより高音質なレコード盤」「35万ドルの6Kシネカメラよりも高画質な35mmFilm」「電子版より記憶に残る書籍」「LINEよりこゝろを伝える手紙」それは、本当に求められており、残す必要があるのか?さまざまな声が聞こえる気がするが、答えはシンプル。”必要”ではないが、”残る”ということ。
必要ではないモノにこそ、喜びが生まれるものだ。20世紀の傑出した心理学者100人に選ばれたポール・エクマンの定義によれば、楽しさ、興奮、安心、満足感、喜び、そして幸福感はどれも、「ヒューマン・ユニバーサル」だとしている。”普遍文化”とも称されるコレらは、地球上の全ての文化に共通してみられる要素、パターン、特徴、習慣である、という概念だ。しかし、特定の文化の重要性やユニークさにはナンの影響力も持たない、「空っぽの普遍性」なのだ、とも。
それでも、イイじゃないか、アナログは!!
高品質で温もりがアリ、”0”と”1”なんかに収まらない、無限のリアリティを持っているんだから。高音質を求めて1メートル数百ドルのスピーカーケーブルを張り巡らしたり、気温を気にしながら1000ドルの万年筆を3本も携帯したり、劣化を防ぐために書斎をFilmのための防湿庫にするなんて、ロマンがあるとは思わないか?あぁそうそう、「軽蔑」「困惑」「嫌悪」の感情も、”ヒューマン・ユニバーサル”に定義されているよ。 [ エドリード・ジャパン編集部 / EDL-editorial dept.]